ドーピングは、「自己責任」の範疇か。筋トレ界のステロイド蔓延について考える。

アナボリックステロイド

アナボリックステロイド。

簡単に限界を突破できる、最強(最恐)のドーピング。

筋トレ界でも、アナボリックステロイドの使用が問題になり、その是非については、たびたび論争が起こっています。

私は、明確にアンチドーピングの立場です。

詳しくはこちら

ナチュラルで、身体を成長させていくことに楽しみを感じています。そして、ドーピングによって筋肉を得ることを蔑視しています。

長年、ナチュラルボディビルで日本のトップを走ってきた

須山翔太郎選手

は、こう言います。

須山選手のインスタグラムより

「筋肉をつけたいからドーピングをするというのは、お金が欲しいから強盗をするということ。僕の中では、そうゆう感覚に近いのです。」

痺れます。考えさせられる言葉です。

もちろん、現在の日本で、アナボリックステロイド(筋肉増強剤)の使用は、法律で禁止されているわけではありません。

もちろん、使用した状態で大会に参加し、検査に引っかかれば、処分は受けます。

このことが根本にあるのか、筋トレ界においても

ステロイド使用は

個人の自由

という主張をする方もいます。

なんていう意見も、私からしたらただの暴論、自分を正当化するための戯言にすぎません。

私は、この意見に反対です。

つまり、アナボリックステロイドの使用は、

個人の自由という範疇を、ゆうに超えている

と思っているのです。

人それぞれ意見があってよいと思いますが、

私なりの見解を述べます。

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この記事で分かること

・アナボリックステロイドの副作用

・「個人の自由」を超えている

 ①他者への悪影響

 ②国民健康保険を利用した治療

アナボリックステロイドの副作用

アナボリックステロイドが、身体に多大な悪影響を及ぼすことは、皆さんもご存じです。

昨今は、ステロイドを使用していた方が、若くしてその命を落とす訃報も、よく耳にします。

ここでアナボリックステロイドの副作用についておさらいです。

  • 多毛症:顔、乳首の間、背中、肩、大腿の裏、臍下、殿部などといった、体毛が少ない部分への異常な出現。
  • 精神的症状:鬱病的症状、妄想、気分変動の激化、パラノイア、苛立ち。
  • 行動変化:攻撃性や突発的な暴力衝動の発現。
  • 使用者が男性の場合:『女性化』 ― 乳房の女性化、すなわち男性の乳房発育。声の高音化、睾丸の萎縮、無精子症(すなわち精液中の精子の減少)、前立腺の肥大、可逆性の生殖不能症。テストステロンなどの男性ホルモンの体内における自然分泌量が低下するために起こる[8]
  • 使用者が女性の場合:『男性化』 ― 不可逆的な男性化あるいは男性化徴候、胎盤の男性化、声の深化、胸部の矮小化、無月経
  • 使用者の年齢によっては:思春期前期における早期骨端閉鎖。 (Wikipediaより)

いかがでしょうか。読んでいるだけで苦しくなります。

安易な気持ちで始めてしまうと、もう抜け出せない、麻薬のようなものがアナボリックステロイドなのです。

「個人の自由」を超えている

ステロイド使用の擁護する人の中で、必ず次のことを言う人がいます。

この意見は、ステロイドの使用(蔓延)がどのように社会的に迷惑をかけるのか、という視点が完全に抜け落ちています。

①社会への悪影響

 日本での大きな問題点は、影響力を持ったステロイドユーザーのインフルエンサーなどが、

ステロイドの使用を隠している

ということです。彼らはステロイドの使用によって、強靭な肉体を手に入れました。

そのことを隠し、まるでデタラメなトレーニング方法、食事について、発信をします。

知識の無いトレーニング初心者は、簡単にだまされます。

俺もこんな身体になりたい!

と、憧れを持って、そのインフルエンサーが紹介するトレーニング方法や、食事の方法、サプリについて真似てみますが、

一向に身体は変わりません。

調べていくうちに、彼らがステロイドユーザーであることに気づきます。

そして、彼らのようになりたい!と思った人たちが、ドーピングを使用し始めてしまうのです。

これは国民の筋肥大の妨げになる、由々しき事態であると言えます。

しっかりと、ナチュラルで実績のある人の情報を参考にしましょう。

久野圭一さん、木澤大祐さん、相澤隼人さんなどナチュラルのトップ選手も、YouTubeで正しい情報を発信しています。そちらから学ぶべきなのです。

②国民健康保険での治療

あるステロイドユーザーが、腎不全になってしまいました。

腎不全とは、めまいや動悸、呼吸不全などを皮切りに、呼吸不全や意識低下など、重大な症状を引き落とす非常に危険な病気です。

その方は、

人工透析

を余儀なくされます。

1週間に数回、1回に4時間程度行う必要があり、痛みもともないます。

この人工透析をしないと、本当に命にかかわるというくらい、危険なのです。

しかしこの人工透析を自腹で行うには、年間でざっくり

くらい必要です。

しかし、とても高額なため、人工透析の治療は

医療費助成制度を利用することができます。

これにより、1か月1万円で人工透析を行うことができます。

そして、もちろんのこと、この医療費助成の財源は、

税金

です。

ステロイド使用によって、人工透析を行っているユーザーが、自腹で払っているのか、医療費助成を受けているのかは私には分かりませんが、そこは本筋ではないので深掘りしません。

重要なポイントとして、

ということです。これはもう、

自己責任 とか 覚悟

の範疇を超えています。

国民の税金を使ってステロイドの副作用の治療をしている時点で、

「他に迷惑をかけていない。」

というロジックは破綻します。

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「やるなら自己責任で」は通用しない

以上のことから、ステロイドは自己責任で使用することは、

無理

ということが分かります。

社会悪とも呼べるステロイド使用。私は、無くなればよいと思います。

皆さんは、どのように考えるでしょうか?

議論を続け、一人一人がドーピングについて、深く考えることが大切ですね。

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